シュウ。

昨日、お店でチョッと飲んでしまったので電車で帰りました。
混んでいる電車に乗るのはイヤですが、たまに電車に乗るのもそれなりに面白い。いつもと違う風景を眺めたり、周囲の人たちをさりげなく観察したり、中吊り広告を読んで少しは世の中で話題になっていることを知ったり。人を押しのけてでも自分が座ろうとする若者に腹を立てたり（そういう奴は大抵、座るや否やゲームを始めるから不思議だ）もしますが、お年寄りに席を譲る人を見てホッとしたりも。良いこともあれば悪いこともあるわけですね。
でも昨日は、電車で帰って良かった。偶然ですが、良いことがあったのです。自宅最寄り駅で電車を降りて階段を上ると、反対側の階段を見覚えのある顔が上ってくるのが見えました。相手は私に気付かず、そのまま改札口へ向かいます。私は少し歩みを速め、彼の横に並び声を掛けました。
「シュウ！」
「うわ！ビックリした～！ミシマ代理じゃないですか～」
シュウは私の元部下です。９月１１日の日記に登場した「コメ吉」と同期で、「コメ吉」同様に優秀な男でした。コメディアンの「なすび」に似ているシュウは野球が大好き、私の長男が少年野球をやっていたころにはわざわざやってきてコーチをしたりしていました。そんな彼が、結婚を機に新居を探し始めたとき、何故か私の自宅の近くで賃貸物件を探していました。奥さんの実家からあまり遠くない、と言う条件もあったようですが、結局彼が決めた物件は我が家からすぐ近く。上司の家のそばに住みたいと思うか、普通？なんて思いながらもチョッと嬉しかったことを覚えています。その後、彼が賃貸物件を出て若くして一戸建てを購入したときは、さらに我が家に近くなりました。
私が銀行をやめたときには既に所属が変わり、部下ではなくなっていました。それでも彼は仲間数人を引き連れてＡＭＣまで遊びにも来てくれました。
近所に住んでいるとは言え、生活時間帯がまったく合わないので最近は顔を合わすことも無くなっていました。久々の再会、短い時間ではありましたがお互いの近況などを話しながら帰り、楽しい時間でした。
駅で彼の姿を見つけたとき、心なしか厳しい顔つきだったことが気になります。今は彼も部下を持つ身ですが、「担当者の方が良かったです」と少々弱音も吐いていました。常に前向きで、明るい奴なはずなのですが。
がんばれ、シュウ。自分を信じて。俺の知っているお前なら、なんとかなるさ！